娼妓

普通オヤマといふが、新町ではマン夕、南地では「送込み」と云ひ異つた呼び方をして居る土地もある。 娼妓にも娼妓扱席があり、その専門に出入する貸席を「オヤマ屋」といふが、必ずしもオヤマ屋にのみ出入する訳ではない。

大阪の娼妓の特色は、各自それぐ家形を有して貸席へ招かれて営業をすることで、妓楼居付の女郎とは大いに趣きを異にし、その日常生活上には所謂籠の鳥式東縛を受くることもない。