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伊勢平、一力、はつね、新浜、金月、毛ぬき、天政。
芸妓屋四十七軒。 芸妓百二、三十名。 料亭十余軒。 待合三十軒。
芸妓の数に比して待合茶屋のすくない花街である。
伊勢平、一力、はつね、新浜、金月、毛ぬき、天政。
まさご、蔦家、岡山、松葉家、ふじ家、末ひろ、松川、壽々本、花家。
料亭伊勢平はむかむの「平清」の跡だ、江戸時代から府内指折りの割烹店で、文政年中早くも風呂などを設けて、湯治に行つた気分がすると蜀山人にちらしを書かせた老舗、二十年ばかり以前に代替りとなつたのは惜しいが、内川に枕んだその奥座敷は頗ぶるいゝ。 殊に夜は水のきたなさが見えないで、映る灯の色のみがうつくしい、昔はこゝから直ぐ船に乗つたであらうといふやうなことを想はせる室で、料理もちよつと食はせる。